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立命館大学政策科学部演習クラス式ゼミのメンバーのページです。このクラスの担当は教員の式王美子です。都市政策、住宅問題について研究しています。


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4月5日3回生フィールドトリップ

3回生の瓜生です。
2012年4月5日、京都市役所を訪れ、3人の方からお話をうかがいました。
まずはじめに、京都市住宅マスタープランについての話を聞き、続いて、公営住宅、特優賃・高優賃について話を聞かせていただきました。

  京都市住宅マスタープラン 
 京都市では京都市住宅マスタープランに基づいて住宅政策が行われている。そのプランの目標には3つのことがあげられている。人がつながる、未来につなぐ、京都らしいすまい・まちづくりの3つである。これらの3つを踏まえて様々な問題への取り組みがなされているが、本日は空き家の問題に絞って話を聞いた。
 空き家問題は最近では大きな問題の一つとされている。それらの現状は平成20年の時点で、京都の空き家率は14.1%で件数にすると11万件で、日本全国の空き家率の13%を少し上回っていることがわかる。この空き家が増加するとなぜ問題であるかというと、例えば、犯罪率を増加させる、または、地域のにぎわいを失わせてしまうなど様々な悪要因を引き起こすからである。他にもさまざまな問題を引き起こす。こうしたことから、この問題は空き家の持ち主のみの問題であったものが、今日では、地域全体の問題となった。
 この空き家問題の解決策として空き家の多くを市場に出すように努められている。空き家の多くは市場に出ていない。したがって、大まかな流れとしては、空き家の持ち主とそこに住みたいと望む住民を出会わせ、空き家を市場に出す。その空き家を市場に出すために、まず地域の人々と協力して空き家調査を行う。そうした調査の過程で空き家の状態を知る。多くの場合はすぐに貸し出せる状態にないという。そのあとで空き家の持ち主にその空き家の使い方を指導する。多くの空き家の持ち主はそれらの使い方を知らないがために、売りに出すこともなく放置しているケースが多いからである。そうしてそこに住みたいと思う住民と出会わせるために、市が仲介するのである。
 以上のような空き家の問題は公営住宅の問題と比較すると最近の問題である。

  公営住宅

 公営住宅とは市が所有する建物である。その中にも普通の公営住宅と改良住宅という二種類の公営住宅があり、それらの現状やシステム、問題点または、違いや相違点について話を聞いた。
 公営住宅は1951年から公営住宅法に基づいて建設されている。京都市には全部で19045件あり、うち16889件に住居者がいる。入居条件は
1. 同居する親族があること
2. 月収が158,000円以下であること
これらには例外があり、高齢者や障碍者は単身での入居が認められたり、158000円を超える家庭であっても大家族である場合などはこの金額を超えても認められることがある
である。
家賃の設定方法は、まず、入居時には月収は158000円以下であることが条件で、基本的にこれを超えると入居できない。しかし、入居時はこの金額でも月収が増えることは大いに考えられる。その場合はどうなるのか。それらも踏まえてみてみると、家賃は月収に応じた金額が設定される。
例えば158000円の月収がある場合は51200円の家賃とされる。しかしここから収入が増えれば、家賃もそれに合わせて上がっていくという仕組みになっている。
  改良住宅
改良住宅は住宅地区改良問題に基づいて建設されている。この法律は日本に高い割合で存在する質の低い家を改善させるために設定された。ここでいう質の低い家とは多くの場合小さい家を指す。したがってこの法律は小さすぎる家や荒廃した家を取り除く目的をもっている。
改良住宅は京都に全部で4707件あり、うち3270件が利用されている。入居条件は
1. 改良事業により家を失ったもの
2. 事業施行後に居住していたもので事業主体が認めたもの
である。家賃の設定方法は基本的には公営住宅と同じであるが異なる点は、改良住宅は立ち退くことを要求されることがないという点である。
 運営方法、問題点 
  ここまで公営住宅と改良住宅の違いを見てきた。ここからは両者の運営方法、問題点を見ていく。運営方法としては基本的に自主管理組織や、自治会等が共益費の支払いや団地の清掃等を行うこととなっており、問題点は全部で3つあげられる。
 3つの問題点とは新規供給・建て替えの凍結、修繕費の確保、入居者の高齢化である。民間を含む賃貸住宅の全体の戸数が世帯数を上回っていること、もしくは京都府の財政状況が厳しいこと、あるいは環境配慮の視点から、新規供給や建て替えが行われないこととなっている。1970年代に多くの公営住宅が建てられたことから、現在存在する多くの住宅が修繕を必要としている。しかし財政難などからそれら修繕も容易な状況ではない。最後に、当時入居した人たちが年をとり、新しく若い家族が入居しないことなどから入居人と年齢が高齢化している。これは先ほど説明した運営方法に打撃を与えることにつながる。運営は地域の人々で行うことにしているが、高齢化のために入居者や地域の人たちが、自らで管理をすることができなくなってきている。つまり運営がうまく機能しないという結果に結びついている。
 この解決策としては、優先的に若い家族、特に子供がいる世帯に住んでもらう、もしくは京都市が財政的支援を行うとしている。

  特優賃、高優賃
私たちは当日高優賃の物件を実際に見せていただいた。その前にそれらの概念等についてお話を伺った。まず特優賃と高優賃の違いについては、特優賃は中間収入層の家族向けの物件で、高優賃は高齢者向けに用意される物件を指す。
 特定優良賃貸住宅

特優賃は中間収入層の家族向けの物件である。したがって入居する際には家族であることが望まれる。ここでいう家族は血のつながりがある人が2人以上であれば、子供がいなくてはならないというような指定は設けられていない。そしてシステムとしては私的に所有されている土地をその持ち主から買い取り、家族が住みこめる物件を立て、手持無沙汰にされていた土地の有効利用を図る。そして家族には20年間の家賃の保障を行う。つまり中間収入層の家族からすれば20年間家賃が上がるというような心配をすることなしに生活することができる。またその土地の持ち主は、こういった機会に出会わなければその土地は放置されたままになり、利益は出てこない結果になっていたと考えれば家族にも土地所有者にもメリットがうまれるという仕組みとなっている。これは日本の住宅が過去に小さすぎる、つまり質が悪いとして評価されたため、国全体を上げて住宅の質をよくすること、つまり一戸当たりの過程の面積を大きくすることを目指すためにこういった制度が設けられた。
  問題点
 この物件に住むことになる中間収入層の家族の給料が年々低下していっていることにより家賃が払えない等の問題が発生する。京都市は財政難のために財政支援を減らす体制になった。そうすると空き家が増えされに公社の利益が減る形に至る。そうすると赤字が発生してくる。
これらの解決策としては市がシステムを変更し新しい賃貸政策を打ち出した。それにより空き家の率を減らすことに成功し利益とのバランスがとれるまでに回復した。
実際の数字で表すならば、居住率は一時期78%にまで下がったがこの新たな政策により95%にまで上昇。後者は持ち主に90%の家賃を支払うことから95%まで回復したということは、5%の利益を生み出すことができているということである。逆に78%であった当時は12%の損害を生み出していたことがいえる。
しかしこの保障される20年間のあいだに家賃の物価は変動する。この20年間でかなり家賃が上がってきた。しかし20年間は家族に家賃の保障が割れているため、上昇する分公社の負担となる。このため財政は厳しいといえる。そのことも理由の一つとして4年ほど前から新たな特優賃の物件の建設は行われていない。
  高齢者向け優良賃貸
 高優賃の仕組みはほとんど特優賃と同じである。ただ目的とされているのは家族ではなく、高齢者である。したがって、入居の条件としては60歳以上であること、また、単身の高齢者を主に担当し、家賃はその当人の給料に応じて設定される。こちらも特優賃と同様うまく運営できていないことが次のことからわかる。
 当時高優賃が計画されたときは2001年の時点で1500件を持つことであった。しかし実際は現時点でたったの200件しかないということ。当初の計画のやく1/7の数である。
 ここでの問題点は入居者の年齢が究極に高齢化していることである。多くの高齢者は歳をとってきたために自分一人で生活することさえ困難な状況になっていることが多い。そうした問題を解決するために、公社は、こうした高齢者の次の行先につなげられる場所をも提供していくことが重要であると考えている。


以上3人の方から、京都市のマスタープランについて、公営住宅について、特優賃、高優賃の話について概要、現状、または問題点などをお聞きしました。
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2012年度のゼミ活動開始

いよいよ2012年度のゼミ活動が始まります。
新3回生が加わり、ゼミの学生数が2倍になりました。
今年の広報さんの活動に期待しています。

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